青山 ZERO

03.02 Wed

いよいよ今週金曜日のTendenzにて初の来日公演を控える彼に話を聞いた。

■いよいよ今週金曜日のTendenzにて初の来日公演を控える彼に話を聞いた。

(インタビュー櫻井 希巳江)
●トッパー、こんにちは、まずはじめに自己紹介をお願いします。
そして、どうしてTopper / トッパーという名前が付いたのですか?
はじめまして!僕の本名はマテオで、30歳。イタリアのトリノの出身だけど、ベルリンに10年住んでいるよ。
Topper という名前は僕が10代のころ着ていたアメリカのスタジャンから来たんだよ。スタジャンのチームはToppers / トッパーズで、学校の先輩が僕のことをTopperと呼び始めたの。
それからそのニックネームは広がっていって、僕のほとんどの友達が僕をTopperと呼んでいるよ。
●あなたの音楽的バックグラウンドは何ですか?いつ頃から楽曲製作を始めましたか?
小さなころは家族の影響が大きくて、両親は二人ともいつも色々な音楽を聴いていて、特にレコードコレクターの父親の影響が大きくて、でも彼の興味は音楽を聴いてレコードやCDを集めることだったんだ。
彼のコレクションの中から60’s や 70’s に活躍した Jefferson Airplane、Grateful Dead,、CSNY そして Pink Floydといったバンドの音を聴き始めて、今でも彼らの音は電子音楽以外では一番好きな音なんだ。その他にもジャズ、ブルース、エクルペリメンタルを好んで聴いているよ。
初めて楽曲制作を始めたのは10代の中頃で、周りにいた友達もちょうど楽曲制作を始めたころで、彼らと一緒に楽曲について学んで、Rebirth、Reason、Fruity Loops、そしてKorgやRolandのGrooveboxを使って自分たちが好きな音を作って、クラブに行ってその音のミックスを聴いていたんだ。
●楽曲製作やDJプレイの際にどの様な機材、楽器、またはソフトウェアを使いますか?
5人の親友たちと一緒にスタジオをシェアしていて、32チャンネルの大きな机に僕たちのシンセ、ドラムマシーン、サンプラー、FXSインターフェース、マイク、機材を接続していて、色々なトラックを使って、編集とミックスのジャムセッションをするんだ。柔軟性があって多岐に渡った使用ができるシステムを構築していて、トラックをライブの様に演出できるし、もちろん正規の編集やミックスもできるよ。
6人でスタジオをシェアしているととてもよい事があって、1人で徹夜の作業をすると翌日には誰か他の人がスタジオを使いに来るため、必然的に限られた時間内に仕上げなくてはいけないし、1曲1曲に無駄な時間をかけなくなるんだ。ただレコーディングに集中して迷うことなく楽曲に集中できるし。1回のセッションで1、2曲作って、僕はあまりコンピューターでのメンテナンスはやらないんだ。
DJの時はDJブースのストラクチャーは結構シンプルで、ターンテーブルが2台、CDJが2台。ロング・セットでプレイする時は、E&S 400のロータリーミキサーが僕のお気に入りで、僕が必要としている微調整が適切な箇所で効くし、音自体がAllen&HeathやPioneer mixersよりも良いと思う。一旦良いと思うものが見つかると、その安心感から使い続けている感じかな。
●ベルリンに住んでいるのですよね?
なぜトリノからベルリンに移ることを決めたのですか?
ベルリンに住んで10年になるから、もう気持ちはベルリン人だよ。
高校を卒業すると同時にベルリンに住むことを決めたんだ。サウンドエンジニアリングの勉強のためと、ベルリンがDJと楽曲活動を真剣にやって行くには最適な場所だと思ったから。
それにちょうどその当時、新しい SAE(世界的に有名なサウンドエンジニアリングの学校)のヨーロッパ本部が立ち上げられたこともあって。結果、その選択に間違えは無かったんだけどね。
SAE で学んだことは良い経験だったし、授業を受けることで勉強に必要なドイツ語を学ぶことができたし、サウンドエンジニアリングの基礎を学ぶことができて、終業証明書ももらえたけど、本当の意味で良い経験であったのは、プロフェッショナルなスタジオが使えて、宿題が終るとそこで僕自身楽曲制作ができたことなんだ。そこで生まれたアイディアによって僕のアナログのスタジオが構築されたんだ。
●ベルリンとトリノのダンスミュージックとクラブシーンはどの様な違いがありますか?
一番の違いはクラブの営業時間だね。
ベルリンでは、朝の4時、5時からクラブに行くからパーティーが盛り上がる時間がトリノより遅くて夜中の1時前にクラブに行く人はあまりいないね。その結果4時、5時周辺の2、3時間がピークタイムと言えるね。ね。一方トリノでは、ベルリンの様にロングセットがあまり無いし、平日のパーティーやアフターアワーズもそんなに多くないよ。それでもトリノはクラブとアフターアワーが他のイタリア国内の街よりは盛んな方なんだよ。
●ダンスミュージック・シーンで人気のあるレーベル、例えばSeep is Commercial、Stroboscopic Artefacts、Memento、M_REC LTDと言った多くの素晴らしいレーベルのオーナーがイタリア人で、彼らが電子音楽のシーンで質の高い音楽をリリースしながら成功していますが、なぜその様に彼らが成功を収めているか、思い当たる理由はありますか?
僕の国には長い音楽とクラブの歴史があって、その結果、多くのレーベルを生み出したのだと思う。イタリア人は楽曲リリースから機材制作までをバンド、シンガー、作曲家、そして科学者もすべての工程を”ビジネス”として積極的に取り組んでいるんだ。
クラブに行くという娯楽が、60年代からイタリアのナイトライフの大部分を占めていて、その影響もあって、もしあなたが音楽に興味がれば、かなり早い時期にクラブシーンをたいけんすることができるよ。
それと、幸運なことに僕の国には多くのレコード屋や、良いDJもたくさんいるね。君が挙げてくれた以外にもイタリア人が経営するのレーベルやクルーを挙げてみるとBosconi、What Now Becomes、Seekers、Sleepers、Libertine、Imprints、AMAM … 他にもたくさんいるんだけ思い出せないよ。
●今回は初来日かと思いますが、日本と日本人に対する印象はどうですか?
また、日本人のアーティストで好きなアーティストはいますか?
今回日本に来るのは初めてで、本当に楽しみだよ!!!
僕にとって本当に魅力的な国で、僕のガールフレンドは僕よりも更に日本に興味があって、日本食の美味しさと文化について彼女に教わったんだ。
日本で日本食を早く食べたいよ!!!
日本人のアーティストで好きな人も何人かいて、特に Fumiya Tanaka、DJ Masda、そしてRahaと行ったプレイも人柄も素晴らしいアーティストに出会えて良かったと思っているんだ。
●最後に日本にいるあなたのファンにメッセージをお願いします。
 日本の皆さんに会えることを本当に楽しみにしているよ!!